研究・調査支援
RISPの研究・調査支援
欧米の研究費申請には、研究実施計画の詳細な内容が必要とされ、研究実施体制が整った段階での申請が求められます。米国NIHなどの研究計画書と比較すると、わが国では審査段階の研究計画のままでは、計画書にあげられた期限までに所期の研究成果をあげることはきわめて困難で、多くの場合計画書と異なった研究内容となってしまいます。
このような失敗を防ぐには、実際の研究を行う前に、研究計画書に記載のない事項を含めた詳細な資料を作成して、実施の可能性を検討しておくことが大切です。それには、研究の具体的な内容を網羅した研究プロトコール・実施マニュアル・帳票整備などが求められます。
RISPは、臨床研究から地域疫学研究までの幅広い分野での研究立ち上げと実施事務局運営のノウハウをもっています。これらの経験をいかして研究の円滑な実行を支援します。研究の企画段階・実施段階などで見通しに不安をもったら「誤りを正すのに遅すぎることはありません」ので、遠慮なくご相談ください。その時点でできる最善の方法を提案させていただきます。
また実施事務局の受託も行います。経験豊富なスタッフが研究の推進を直接担当することで、ミスのない研究実務が可能となります。ここだけは確認しておきたいなどのスポットでのアドバイス希望もお受けします。スカイプなどを活用すれば、遠隔地でも詳細な打ち合わせが可能です。
下記は研究の立ち上げ・運営で主要な役割を果たした研究です。
これら以外のさまざまな研究にも対応します。
【疫学的観察研究】
- 我が国の代表集団を対象としたさかのぼりコホート研究 NIPPON DATA80,90
- 滋賀県高島地区の健診情報と医療費の突合によるコホート研究
- 国際共同研究INTERMAP(我が国の栄養調査システム開発および実施体制整備)
- 都市住民を対象としたコホートの再立ち上げ
- 26000名を対象とした岩手県北コホートの立ち上げ
- NIPPON DATA2010における全国調査体制の整備
- COPDのスクリーニング方法に関する研究
- 医療保険者による保健事業の医療費評価に関する研究
- 地域脳卒中・急性心筋梗塞の発症登録整備に関する研究
【臨床疫学・介入研究】
- 高血圧・高脂血症・糖尿病・喫煙をもつ対象者への無作為割り付け介入研究
- 糖尿病ハイリスク者に対する短期介入効果研究
- 事業所ごとの割り付けによる職域への全体介入研究
- 糖尿病ハイリスク者の長期介入研究
- 高血圧治療中者に対する保健指導効果に関する長期介入研究
- 生活習慣病治療中者に対する病院内での保健指導効果に関する研究
- 心不全ハイリスク者に対する保健指導効果に関する研究
- 禁煙と自殺予防を互いに対象とした地区割り付け介入研究
- 国立病院の重症度を考慮した循環器疾患の継続的発症登録に関する研究
- 医療保険者の行う保健指導の医療費評価に関する研究
研究支援システム
疫学調査、研究支援システム「賢人」
疫学調査では、膨大な書類の整理や運営が必要ですが、多くの場合に紙ベースでの運用が必要となります。調査結果の管理も紙ベースで行ったうえで、入力加工する流れが一般的です。各作業は繰り返し行うことが少なく、それぞれ手作業で処理することになります。
RISPでは、疫学研究の際の帳票をPDFに加工して取り込みと修正をし、データ入力依頼を受けます。返送されたデータの取り込みと修正も可能です。さらに、任意の組み合わせデータを、SPSSデータセットとして出力できる「賢人」システムを提供しています。システムでは、QRコードを駆使して、帳票自体が識別可能な状態にしたうえで保管・管理しますので、帳票の行方が不明になることはまったくありません。
「賢人」の効率的な導入のためには、研究全体のフローを確定させる必要があります。研究に必要な要素をヒアリングして、調査の流れを確定します。必要な帳票や研究の流れを整理して、最も効率的な実務フローをご提案させていただきます。
機能例
QR付帳票作成、QR付帳票読込、個人情報匿名化、健康調査結果判定、各種データ変換機能 など
研究データ収集・管理システム
保険者の保健事業が制度化されて以来、大量のデータが活用可能となりましたが、保険者の保有するデータから研究に必要な最小限の情報を抽出することが課題となってきました。従来はこうした作業を研究者が請け負っていましたが、個人情報を含むデータを外部に提供することに厳しい制限がされるようになりました。
同意者に限ったデータの収集や同意した項目以外のマスクなど、研究者がデータにアクセスするまでにさまざまな加工が必要です。研究データ収集・管轄システムは、保険者内にシステムを置き、研究に必要なデータのみを必要な匿名化作業を行って抽出できる、研究者にとって画期的な機能を提供しています。
また、電子レセプト・介護保険情報は診療情報の重要なソースですが、さまざまな情報があり、研究には不要な情報も含まれています。本システムは、研究に不要な情報を除去した上で、匿名化電子レセプトを抽出できる環境を提供しています。
研究目的で健診データを活用したい、介護保険データを活用したい、電子レセプトを活用したいなど、保険者のもつすべての情報を加工し、連結可能匿名化情報として出力できます。
機能例
台帳、健診、保健指導、レセプトデータ取り込み、統計ソフト用抽出処理
研究用レセプト解析システム
疫学研究で電子レセプト情報を活用すれば、従来把握できなかった疾病をエンドポイントとした研究ができるようになる可能性があります。一方で電子レセプトは従来のデータとは異なり、さまざまな情報が記述的に記載されており、研究に必要な情報を抽出するにはさまざまな加工が必要となります。研究用レセプト解析システムでは、個々の電子レセプトの記載事項に対し「病名(確定、擬診)」・「診療行為」・「特定機材」・「薬剤」などを総合的に組み合わせて検索可能な仕組みを提供します。基本分類で作成した条件を組み合わせ、「病名」and「薬」などの、柔軟な検索が可能です。データ抽出システムとともに、電子レセプトを用いた疫学研究の基盤を提供します。
研究不正防止
方針・規範
RISPでは、「研究機関における公的研究費の管理・監査のガイドライン」及び「研究活動における不正行為への対応等に関するガイドライン」の趣旨及び内容を踏まえ、弊社における公的研究費を適正に管理運営し不正使用等を防止するための体制整備、並びに研究活動の不正行為に対する取組方針等を制定するとともに、研究不正の防止に向けた取り組みを行い、研究機関としての説明責任を果たし、弊社に所属する研究者の研究活動を支援しています。